長引く腰痛セルフチェック

スコアを算出することで、病気がどれだけ進行しているのか知ることができ、病気の進行度はどの医療費助成を受けられるかにも関わってきます。 治療を受けたり服薬したりしている場合は、その効果の確認に活用いただくこともできます。 詳しい測定結果、判定については、主治医にご相談ください。

強直性脊椎炎の特徴・検査・診断・治療は分かれ道
  • ASDAS
  • BASDAI
  • BASFI
  • BASMI

ASDASAnkylosing Spondylitis
Disease Activity Score

ASDASは強直性脊椎炎の炎症の測定値・痛みやこわばりの程度から病気の勢いの程度(疾患活動性)を測ることができる指標です。

症状の度合いに応じて、0〜10の段階を選択してください。

(過去1週間の症状の程度の平均を記載してください)

Q1.首、背中、腰の全体的な痛みはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q2.この1週間を平均して、病気の症状の強さはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q3.関節(首、背中、腰以外)の痛みや腫れはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q4.朝のこわばりは何分くらい続きましたか?
0時間
1時間
2時間以上

※結果の算出は、複雑な計算のもとに算出されます。詳細については医師(主治医)にお尋ねください。

数値を入力してください。

Q5.最近のCRPの評価は?

※CRPは、炎症や感染症を調べる指標で
血液中に微量に含まれるタンパク質です。

mg/dL
Q6.最近のESRの評価は?

※ESR(血沈)は、炎症や感染症を調べる指標で
血液中に微量に含まれる成分です。

mm/hr
ASDAS-CRP 算出結果
ASDAS-ESR 算出結果

van der Heijde D, et al.: Ann Rheum Dis, 68: 1811–1818(2009)より引用
Machado P, et al.: Ann Rheum Dis, 70: 47–53(2011)より引用

この画面を印刷して、
各項目の0〜10段階を記載の上、
医師に渡して相談しましょう。

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BASDAIBath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index

下記の質問は、受診前1週間の患者さんの主観的評価をVAS(visual analougue scale)上に記入し、強直性脊椎炎(AS)の症状/重症度を評価するものです。

症状の度合いに応じて、0〜10の段階を選択してください。

(過去1週間の症状の程度の平均を記載してください)

Q1.疲労はどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q2.首、背中の全体的な痛みはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q3.関節(首、背中、腰以外)の痛みや腫れはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q4.触れたり押さえたりすると痛む部位の不快さはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q5.朝のこわばりの強さはどの程度でしたか?
全く無い
非常に強い
Q6.朝のこわばりは何分くらい続きましたか?
0時間
1時間
2時間以上

※BASDAIの算出は、以下のように行います。
BASDAIスコア=0.2×[Q1+Q2+Q3+Q4+0.5×(Q5+Q6)]

Garrett S, et al.: J Rheumatol, 21: 2286–2291(1994)より引用

この画面を印刷して、
各項目の0〜10段階を記載の上、
医師に渡して相談しましょう。

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BASFIBath Ankylosing Spondylitis Functional Index

下記は、過去1週間の日常生活動作・機能障害に関する患者さんへの質問項目です。

症状の度合いに応じて、0〜10の段階を選択してください。

Q1.靴下やタイツを補助具なしで履く
容易にできた
できなかった
Q2.腰を曲げて床のペンを補助なしで拾う
容易にできた
できなかった
Q3.高い棚に手助けや補助なしで手が届く
容易にできた
できなかった
Q4.肘掛のない椅子から手をついたり、補助なしで立ち上がる
容易にできた
できなかった
Q5.仰臥位から補助なしで立ち上がる
※ 仰向け、背中を下にして寝た状態です
容易にできた
できなかった
Q6.10分間支えなしで立っている
容易にできた
できなかった
Q7.手すりを持たずに12〜15段の階段を上がる
容易にできた
できなかった
Q8.身体を回さずに首だけ回して肩越しに後方を見る
容易にできた
できなかった
Q9.体操、庭仕事、スポーツをする
容易にできた
できなかった
Q10.一日がかりでの仕事または家事をこなす
容易にできた
できなかった

※上記の10項目の質問について、受診前1週間の患者さんの主観で評価し、その平均点数により強直性脊椎炎の機能障害の重症度を評価します。
(参考:BMC Musculoskeletal Disorders 2012, 13:40)

Garrett S, et al.: J Rheumatol, 21: 2286–2291(1994)より引用

この画面を印刷して、
各項目の0〜10段階を記載の上、
医師に渡して相談しましょう。

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BASMIBath Ankylosing Spondylitis Metrology Index

脊椎・股関節の可動性と肢位の評価を行います。

下記の5項目の計測指標を実測値により点数化し、その合計点数で算出されます。

  0点 1点 2点
A. 耳珠-壁距離 <15cm 15〜30cm >30cm
B. 腰椎前屈 >4cm 2〜4cm <2cm
C. 頸椎旋回 >70° 20〜70° <20°
D. 腰椎側屈 >10cm 5〜10cm <5cm
E. 内顆間距離 >100cm 70〜100cm <70cm

医師に測定してもらいます。症状の度合いに応じて、各項目を選択してください。

A.耳珠-壁距離

耳珠-壁距離の測定方法

あごを引いた状態で頭を可能な限り壁に近づける

Jenkinson TR, et al.: J Rheumatol, 21: 1694–1698(1994)より引用

B.腰椎前屈

腰椎前屈の測定方法

Schober test では腰仙移行部(●上部腸骨棘の高さ)を同定し上10cm下5cm の部分に印(○)をつける。Modified Schober test ではこの代わりに腸骨稜の高さ(-----)を用いる。 前屈後2つの印の間の距離を測定し15cm からの増加分を測定価とする。

Jenkinson TR, et al.: J Rheumatol, 21: 1694–1698(1994)より引用

C.頸椎旋回

頸椎旋回の測定方法

左右の回旋角度の平均値で評価する

Jenkinson TR, et al.: J Rheumatol, 21: 1694–1698(1994)より引用

D.腰椎側屈

腰椎側屈の測定方法

(A-B)cmの左右の平均値で評価する。足やかかとを浮かせないようにする。

Jenkinson TR, et al.: J Rheumatol, 21: 1694–1698(1994)より引用

E.内顆間距離

内顆間距離の測定方法

左右の内顆(内くるぶし)の間の距離を測定する。

Jenkinson TR, et al.: J Rheumatol, 21: 1694–1698(1994)より引用

上記5つの計測指標を実測値により点数化し、その合計点数により、脊椎・股関節の可動性と肢位を評価します。
(参考:ASAS slide library)

Jenkinson TR, et al.: J Rheumatol, 21: 1694–1698(1994)より引用

この画面を印刷して、
当てはまる実測値にチェックの上、
医師に渡して相談しましょう。

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患者さん向け動画

長引く腰痛 ドクターアドバイス まとめ