前部ぶどう膜炎(虹彩炎)とは
強直性脊椎炎では、約3割の人に前部ぶどう膜炎(虹彩炎)が起こります。
どんな症状?
眼の痛み、充血、飛蚊症などが多い。
発症は急性に、両目ではなく一般的には片目に発症し、再発性であることが多い。
進行もしくは重症化すると視力低下や視野狭窄を起こす。
症状が出たあとはどうなるの?
早期に眼科的治療(点眼、内服、重症では眼球注射)を受ければ予後はよいのですが、悪化すると視力障害、まれに失明することがあります。
上記のような眼の症状がでたら、速やかに眼科を受診することが大切です。眼の中の炎症の程度を診てもらい、他の眼の病気でないか鑑別してもらうためです。
また、仙腸関節炎その他の骨関節の症状が現れる前に虹彩炎が発症するケースもあります。
虹彩炎を繰り返す人では、強直性脊椎炎をはじめ、脊椎・関節の病変にも注意しましょう。
ベーチェット病のぶどう膜炎は重要な鑑別疾患で、汎・後部ブドウ膜炎が起こり失明する可能性が高いためです。