日常生活のヒント
強直性脊椎炎を発症した場合で、

日常生活のヒント
強直性脊椎炎を悪化させないために、
姿勢・動作のヒント
ストレッチ・体操は、最も基本的な治療として
-
脊柱を常に真っ直ぐにしましょう。
真っ直ぐかを 確認するために、 壁を 背中にして 立つことや、 右の図のように 両腕を上げて 伸びをしましょう。 鏡や窓に映った 自分の姿を チェック して みましょう。 -
長時間、同じ姿勢をとり続けたり
座り 続けないように しましょう。 できるだけ、 体を動かすように 心がけましょう。 - 急激に体を動かさないようにしましょう。
- 体で動くところは、すべてをまんべんなく、
毎日 必ず 動かすように しましょう。 -
毎日、数回、必ず深呼吸をしましょう。
胸郭の拡張が 制限されるのを 予防する ためです。 腹式呼吸よりも 胸式呼吸を 意識しましょう。 -
朝起きたら、まずは脊椎の
ストレッチを します。 体を前後、 左右に傾け、 また、 右や左に 回転させ、 胸式呼吸をして、 その後、 首を前後、 左右に傾け、 回転させてください。 - 体を動かして朝のストレッチが終わったら、
体操などで 体を動かして いきます。 - 毎朝・毎晩20分ほど、うつ伏せになり、
伸びをしましょう。
起床時、就寝時にベットの上で行いましょう。 -
スポーツは積極的にしましょう。
ただし、 骨病変が 進行した方は、 頸の骨が折れ、 脊髄損傷を きたしやすいので、 格闘技や コンタクトスポーツは 必ず避けてください。

普段の生活のヒント
- 過労を避け、
無理をしないようにしましょう。 -
胸郭拡張制限を予防するため、
胸式呼吸を行いましょう。 また、 関節炎は 喫煙によって 確実に悪化するので、禁煙が 必要です。 -
脊椎や関節に負担をかけないために、
できるだけ 体重を 増やさないように します (肥満により 炎症物質が 産生され、 疾患の悪化に つながることが 指摘されています)。 - 体はあまり冷やさないように、
できるだけ 暖かくしましょう。

就寝時のヒント
- 就寝時はできるだけ、仰向きで寝ましょう。
- ベッドは、可能な限り平らで、
ある程度の 硬さの あるものを 選びます。 - 枕は、可能な限り硬く、低いものを選びます。
- 横向けに寝るときには、
耳の下に 小さな枕をして、 首が 曲がらないように しましょう。 - 体が曲がらないように、
厚手の 柔らかい 掛け布団を 使うように しましょう。

入浴のヒント
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入浴は、心身ともにリラックスできます。
そして、 血流を良くして、 痛みを和らげ、 筋肉の こわばりを 軽減します。 また浮力を 利用して、 普段できないような 運動も できますので、 リハビリという 点からも 勧められます。 - あまり熱くないお湯に
ゆっくり つかるように します。 - ただし、長風呂は疲れが残りますので、
控えましょう。 - 入浴後にストレッチを行うことが
効果的です。
欧州では、温泉・体操療法が行われています。

普段使う椅子を選ぶときのヒント
- クッションが
硬いものを 選びましょう。 - 下に向かって傾斜が5度程度あるものを
選びましょう。 - 背もたれが真っ直ぐで、適度な
パッドが あるものを 選びましょう。 - 適度な幅と高さで楽な、
肘かけが ついたものを 選びましょう。 - なるべく、頭が支えられるほど
高い 背もたれが ついたものを 選びましょう。
※軟らかすぎたり、低すぎるソファーは

自宅でのヒント
- 健康器具の購入は慎重にしましょう。
医師に 購入しても よいか 相談して ください。 -
洗面台、調理台、スイッチ、ハンドル、
ノブなどは、 体を 曲げないで すむような 高さに 設置します。 - なるべく手押し車を使い、
重いものを 持つことを できるだけ 避けるように しましょう。 - 家の至るところに、適度な
高さの 手すりを 付けるように しましょう。 - 風呂場では滑らないように、
マットを 敷いたり、 手すりを 付けましょう。
軽微な外傷で脊椎の骨折が起こり、頚髄損傷を起こすので、転倒しないように 手すりにつかまるように心がけましょう。 -
バスタブは軽くまたげる高さで、
浅めの ものに しましょう。 (ある程度、 埋め込まれた ものが よいでしょう)

自動車の運転・外出時のヒント
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首や体を回すことが制限されてきたら、
事故の 危険性を 考えて、 自動車やバイク、自転車の 運転は 避けることが 望まれます。 -
ただし、ワイド型の室内バックミラーや、
フェンダー ミラーの 上に 側面が見える 凸面鏡を 装着する などの 工夫をすれば、 自動車運転が 可能に なります。軽微な外傷で頸椎の骨折が起こり、 頚髄損傷を引き起こすことが多いので、 衝突時に備えて、適切なネックレスト、 バックレストを備え、かつ、 3点式シートベルトを 締める必要があります。 -
事故などに備えて、自分が強直性脊椎炎に
罹患していることや、 病状、 普段服薬している 薬剤名を 書いた メモを 免許証と 一緒に、 あるいは 財布の中に入れて 持ち歩く ように しましょう。

出典 日本AS友の会: